JCBでは、アジャイル開発による次世代プラットフォームの展開を加速しています。
それがJDEP(JCB Digital Enablement Platform)。
事業会社でありながら最先端かつ多彩な技術にチャレンジできるJDEPの魅力について、開発を統括する山口正展が語ります。

お客さまのニーズの一歩先へ、速やかに、柔軟に。
JCBにおける次世代プラットフォームを展開する。
JDEPとは、どのようなプラットフォームなのでしょうか?
JDEP(JCB Digital Enablement Platform)は、アジャイル開発、そしてGoogle Cloudのマイクロサービスアーキテクチャを採用した、JCBの次世代プラットフォームです。JCBは、ブランド(JCB)、アクワイアラー(加盟店管理)、イシュア(カード発行)という3つの事業を展開しています。JDEPは、このうちのブランド領域のシステム開発からスタートし、現在はJCBの事業全体で約10%のシステム開発を担っています。
なぜJDEPの開発に取り組むのか、改めてその背景を教えてください。
信頼性がなによりも求められる金融系システムでは、これまでウォーターフォール型の開発が主流でした。しかし、近年では金融サービスに他業種からの参入も相次いでおり競争は激化しております。よりスピード感を持ってお客様のニーズに応えるサービスの提供が求められております。
このような変化に即応するために、高い品質を担保しつつアジャイル開発を推進し、Google CloudのサービスやさまざまなSaaSを組み合わせることで迅速かつ柔軟なサービスを追求しているのです。
どのような戦略のもとに取り組みを進めているのですか?
立ち上げた2020年当初は、いわゆる「出島戦略」と呼ばれる、分野を限定しながらも大胆なイノベーションに挑むスタイルを意識していました。最近では領域も広がり、トランザクションが年間数千万にも及ぶようなシステムも手がけるようになっています。関連各部とも連携し、戦略的に拡大を図っています。
事業部門と一体でプロジェクトを推進する開発チームと、
各分野を深掘りし、開発基盤を支える専門チーム。
最近、アジャイル開発に取り組む企業が増えています。JCBのアジャイル開発にはどのような特徴があるのですか?
基本に忠実な“教科書的”なアジャイル開発を意識しています。なぜなら、最終的にはそれが一番効率がよいと考えているからです。これは社内のデータですが、従来のウォーターフォール型開発に比べて、生産性は約20%以上向上しています。社外の第三者による生産性の評価でも、金融系のアジャイル開発において非常に高い評価を得ています。
どのような体制で開発を進めているのですか?
JDEPの開発チームは大きく2つのレイヤーで構成されています。1つは、事業部門と一体になってシステムを開発するチーム。もう1つは、これらの開発の基盤を支える専門的なチームです。調査や新技術の適用などに取り組むR&Dから、デザイン、品質、セキュリティ、SREなど、いくつもの専門チームが随時開発をサポートしています。
現在、JDEPに携わるメンバーは外部の協力会社も含めて数百人規模。それに対して、JCBの社員は約10%です。今後は積極的に採用を進め、この社員比率を30%程度まで引き上げていきたいと考えています。

社会インフラを支える事業会社でありながら、
最先端かつ多彩な技術にチャレンジできる
魅力。
エンジニアにとって、JCBのJDEPに携わる魅力は?
多様な技術、分野にチャレンジできることですね。携わるシステムもバッチからAPI、AndroidやiOSのネイティブアプリ、さらに言語もGo言語、Kotlin、JavaScriptなど多様です。開発におけるポジションも、スクラムでいうところの開発者、プロダクトオーナー、スクラムマスターなど多様なロールを経験できます。そして、それぞれの個人が持つキャリアビジョンを応援する風土があるので、転職しなくてもJCBの中で目指すキャリアを描いていくことができます。もちろん、興味のある領域を深掘りしていくことも可能です。チーム間の異動や交流も活発ですし、勉強会や教育研修といった体制も充実しています。
SIerではなく、事業会社であることもJCBの魅力でしょう。システム開発の最上流から携わることができます。誰もが知っている、社会インフラとなるサービスに携われることもJCBならではの楽しさです。
どんなエンジニアと一緒に働いてみたいと考えていますか?
JDEPでは、アジャイルというスタイルを用いながら、ビジネスとシステムが両輪となったワンチームでプロダクトの価値を生み出しています。したがって、コミュニケーションが大事になります。まわりの人たちとの協業・共創を前向きに楽しめるエンジニアがより一層活躍できると考えています。新しいことを学び続けようとする好奇心、困難な場面でもやり遂げるというプロフェッショナルとしての気概も大切です。
この先、JDEPをどのように進化していくのでしょうか?
高品質な価値のあるサービスをスピーディーかつ柔軟にお客さまに提供していくこと。今後もこのチャレンジを続けていくとともに、携わる領域を拡大し、JCBの社会における価値をさらに高めていきたいですね。現在、デザイン領域におけるプラットフォームの構築を進めており、生成AIの活用など、新しい知見やスキルについても常にアクティブに挑んでいきます。その結果として、JDEPで開発したアプリの海外デザイン賞受賞や、AIピッチコンテストでの受賞など、チャレンジは着実に実を結んでいます。
JCBのような事業会社では、システムの企画や調整などの業務が多く、実際の開発に携わる機会は少ないと考えている人もいるかもしれません。しかし、これまでお話してきたように、アジャイル開発によるJDEPでは、メンバーたちが主体となって開発を進め、ユーザーである事業部門に対しても積極的な提案を行っています。たくさんのメンバーたちの想いを凝縮し、これからもよりよいものづくりに取り組んでいこうと思っています。一緒に楽しみながら挑戦できる方の応募をお待ちしています。


転職を考えている人に一言
社会インフラを支えるシステムを、最上流から手掛ける醍醐味。最先端技術を果敢に試し、自ら変革にチャレンジする刺激。様々なバックボーンを持つ、プロフェッショナルなマインドを持った仲間。JDEPにはアジャイル開発と最新クラウド技術を駆使し、決済システムの革新に挑める刺激的な環境があります。指示されたことをこなすだけでは、物足りない。秘めた情熱を解放し、社会を動かすプロジェクトで、自らの技術を社会に刻み込みたい。そんな熱い想いを持った方のご応募をお待ちしています。