• 今林 真由美

    Mayumi Imabayashi

    2006年入社(キャリア)
    ブランドインフラ一部

  • 坂田 佳之

    Yoshiyuki Sakata

    2015年入社(キャリア)
    ブランドインフラ一部

  • 渡邊 碧

    Aoi Watanabe

    2019年入社(新卒)
    ブランドインフラ一部

※所属部署は取材当時のものです

それぞれの仕事、それぞれのミッション

  • 坂田

    私が取り組んでいるのは、オンライン決済の簡便性・安全性を実現するような新規ソリューションの検討や、開発・検証などの業務です。たとえば、インターネット上での商品購入などにおいて、安全性の確保だけでなく、お客様の利便性が向上する、「ワンクリック」で決済が完了するような仕組みに取り組んでいます。

  • 渡邊

    私は入社以来、非対面取引での本人認証サービスである「J/Secure」(3-D Secure)の運用や実装に取り組んでいます。最近では、JCBブランド側のシステム更改にあたり、システム・ビジネス部門の垣根を超えたユニットで取り組むビジネス構築高速化プロジェクトに参加しました。アジャイル開発で既存システムを更改するのは初めての取り組みですが、ビジネスパートナーと一緒に毎週開発メニューを決めて、開発結果をレビュしながら進めています。ビジネス構築高速化プロジェクトに別案件で参画している今林さんとも接点があります。ほかには、J/Secureを実装する提携先等に向けたテストを自動化するための取り組みなどに関わっています。

  • 今林

    私は、ビジネス構築高速化プロジェクトの一員として案件開発の現場に参加し、高精度かつ迅速に開発が進められるよう、アジャイル開発の知見を現場に導入する役割を担っています。その他、取り組んでいる案件としては、モバイルペイメント(クレジットカード情報をスマホやタブレットに取り込み、それらの端末を使って決済する方法)関連の新しいサービス開発にあたり、加盟店や会員などユーザーの声に耳を傾けてその内容を開発に取り込むよう計らっていく役割も担っています。この件の本人認証では、渡邊さんと関わりましたよね。

  • 坂田

    私は具体的にお二人と関わった案件はありませんが、私たちが開発・提供しているブランド決済・認証サービスはなにがしかの関連性や連動性があるので、部のメンバーがどんな仕事をしているのかは、それぞれ概ね理解できていると思います。私が取り組んでいるワンクリック決済でも、カード本人認証の安全性に関しては渡邊さんが取り組んでいるJ/Secureが担保しますし、新しい認証サービスの検討をする際にはその領域で調査・研究している担当者を巻き込んで検討したり、という感じで。

  • 今林

    たとえば、システムエンジニアがいて、回路設計がいて、機構設計がいて…という感じで役割がそれぞれと分かれている状態というよりは、全員が同じ立場でそれぞれ担当の領域を持っている、というイメージですかね。いずれにせよ、私たちはそれぞれ新しい技術を使って、世の中に安心・安全と便利さを提供することを仕事にしている、と言えるかと思います。

ブランドインフラ本部という組織。
組織が目指すもの

  • 坂田

    昔と比べて、商品購入の支払いをはじめとした「決済」はどんどん“オンライン”に移行してきています。また、決済の手段も非常に多様化してきています。いわゆるキャッシュレスの決済が、コロナ禍も手伝ってどんどん広がっている、という現実が、私たち3人の取り組んでいる仕事の前提にあります。ブランドインフラ本部は、そうした時代の変化に対応した決済や認証サービスを技術で支えている部署、と言えると思います。

  • 今林

    自分たちの部署だけで仕事が完結することはほとんどなく、さまざまな部署と連携して仕事を進めてきました。ただ、決済における技術の存在感が大きくなった、いわゆるデジタルな世界に既に突入している現状においては、さらに部署間の連携を強め、開発およびサービスの提供にスピード感が求められます。「ブランドインフラ本部」として組織が再編されたのは、そうした時代が求めるものに応えるためでもあろうかと思います。特にビジネス構築高速化プロジェクトはシステム本部とユーザ部が垣根を超えて迅速に開発を進めており、ブランドインフラ本部のミッションを支える重要な手法となっています。

  • 渡邊

    それから、本部体制になってブランドネットワークを担当するグループが合流し、名実ともに「ブランドインフラ」を技術で支える体制が強化されたと思っています。ブランドプロダクトは構築したシステムをネットワークで接続し、ステークホルダーやお客様に提供しており、早い段階からネットワーク影響も踏まえて検討が進められています。

  • 坂田

    決済における安心・安全を担保すること、より利便性の高い決済サービスを社会に提案すること、このベースは変わることはありません。進化を止めない技術を用いて、それをいかにスピーディに実現するか、というのがブランドインフラ本部の目指しているところだと思っています。

  • 今林

    またJCBは、決済サービスの国際ブランドが集まって組成されている「EMVCo」に参加している、日本で唯一のブランドですよね。EMVCoでは決済におけるさまざまな「仕様」「ルール」「基準」などを国際標準化団体として検討・策定していますが、坂田さんと渡邊さんは実際に参画して、どんな意義があると感じていますか?

  • 渡邊

    本人認証の技術や方法も進化を続けていますが、それはなりすましなどの悪用を防ぐためです。残念ながら、そうした悪用の手段もどんどん新しいものが生まれており、EMVCoではそれらに対抗していくための議論もなされています。世界を代表する国際ブランド、および電子商取引におけるメジャー企業が議論に参加する中で、そうした企業がどのような考えを持っているか、今の本人認証の仕様にはどのような課題があるのか、などをいち早く知ることができること、それを自分の仕事に活かしていけることは大きな意義があると感じています。また、イシュアやアクワイアラといった当社の提携先に最新の技術を浸透させるうえでも、国際決済ブランドの間で標準化された基準や仕様は、提携先の負荷を減少させると同時にサービスのカットオーバーまでの時間を短縮することにつながっていると思います。

  • 坂田

    EMVCoの各検討チームでの議論においては、全員が安心・安全で利便性のある決済の確立というテーマに視点をそろえ、それぞれの参加者のビジネス的な事情はあまり交えず純粋に議論や検討がなされるため、社内にいるだけではなかなか聞けない話題やキーワードに触れられる点で貴重な機会だと思っています。また、頻繁に議論を重ねている検討グループが何をテーマにしているかを知ることで、決済業界におけるホットな議題を掴むことも可能です。一方、今はコロナ禍でなかなか実施できていませんが、以前は年に数回、週単位で海外出張し、各社のメンバーと直接対話をする機会もありました。そうした機会では、世界的決済ブランドが何を考えているのかを聞くこともできたため、そうした情報を参考にJCBのサービスを国際ブランドとして遜色ないものにしていくことにも役立っていたと思います。国際的なスタンダードを創っていく場に、渡邊さんのような若手でも参加することができるところは、JCBの魅力です。

  • 渡邊

    本当にそうですね。また、たとえば決済における画期的なスキームをひらめいたとしても、自社のみのリソースではそれを実現していくことが難しいようなケースでも、EMVCoの枠組みの中で標準化を進めていくという選択肢を取ることが可能な点も、参加しているメリットと言えるかと思います。

日本唯一の国際ブランドJCBの価値と、将来について

  • 今林

    国内外で決済の手段が多様化していく中で、アクワイアラ、イシュア、加盟店、会員といった私たちのお客様すべてにより質の高いサービスを提供し、JCBの存在感を高めていく上で、技術的にそれを具現化していくのがブランドインフラ本部のミッションだと思っています。一方、私たちには歴史的に培ってきた、「信頼」という簡単にまねのできない価値があると思っています。変化・進化を続ける決済業界の中で、これからもその価値を守り強めるような仕事で貢献していきたいと思っています。

  • 坂田

    「信頼」という価値がある、という点は私もまったく同感です。決済関連では顧客データ流出、というようなニュースも以前より良く耳にするようになってしまいました。ですから、安心・安全という価値をこれまで通り担保しつつ、新たなサービスを創造しお客様の利便性向上に資する、という2つの目標に向かって、これからも自分の力を尽くしたいと思っています。個人としては、エンジニアというコアを持ちつつ、様々な付加価値を自分の能力に着けていきたいと思っています。

  • 渡邊

    国際ブランドJCBの一員として、世界的なブランドと協業し新たなスタンダードづくりに貢献する、という今の仕事にやりがいを感じています。いずれは中長期的なサービスの開発などにも取り組み、新たな時代にマッチしたブランド決済・認証サービスを実現していきたいと思っています。