プロセシング事業に迫る
ABOUT A PROCESSING ENTERPRISE

1961年の創業以来、日本唯一の国際ブランドホルダーであることに加え、イシュイングからアクワイアリングまで、
カードビジネス全般にわたる独自性の高い業務展開によって、つねに業界をリードしてきたJCB。
2006年、JCBはさらなる進化を果たすべく、「決済総合ソリューション企業」という経営ビジョンを掲げ、
クレジットカード会社からの脱却を宣言した。

その一翼を担う事業としてスタートしたのが、「プロセシング事業」である。

「プロセシング事業」とはどのようなビジネスで、どのような役割を担うものなのか、
同事業を統括する福井雅基部門長に話を聞いた。
JCBプロセシング事業インタビュー
プロセシング事業に迫る
執行役員
プロセシング事業統括部門長
兼プロセシング事業統括部長
福井 雅基
カードビジネスのノウハウと経験を武器に、
JCBが築き上げてきた資産を収益の柱へ!

-まず「プロセシング事業」とはどのような事業なのでしょうか?

「プロセシング事業」という言葉はあまり馴染みのないものだと思いますが、簡単に言えば、JCBが50年以上かけて作りあげてきた資産そのものを収益源としたビジネスのことです。JCBにはクレジットカード事業を営む過程で培ってきたビジネスノウハウや、 それを実現してきた高度なシステム、そしてそれらに付随するさまざまなオペレーション力があります。これらの資産を他のカード事業を営む会社に活用していただくことで、JCBの収益を確保しようというものが「プロセシング事業」です。
クレジットカード事業を行うにあたり、システムが事業の重要な根幹となっていることは言うまでもありません。しかし、システムの開発には莫大な費用がかかります。さらにそれらを維持し、バージョンアップしていくためのコストもかかります。市場環境が厳しくなるなかで、システム関連のコストは大きな負担となっています。
JCBのシステムやオペレーションを共同利用できれば、各カード会社はシステム関連のコストの軽減を図ることができ、その分を戦略的分野に有効投資することが可能になります。 それだけではなく、JCBが持っているサービスや商品を合わせて利用することができ、各社の事業の発展に貢献することもできます。ひいては業界全体の発展にも寄与し、決済の社会的インフラとしての役割を果たしていくことできます。 それが、この「プロセシング事業」だと考えています。

-「プロセシング事業」におけるJCBの優位性とはどのようなものでしょうか?

まず、2008年にリリースした当社の基盤システムである「JENIUS(ジニアス)」の存在が挙げられます。「プロセシング事業」の推進も念頭に置き、5年の歳月をかけ全社をあげて自社で開発したシステムです。 他社のクレジットカード業務や決済業務を受託できる高度な拡張性や効率性、安定した処理能力を備えるきわめて革新的なシステムです。
他社がカード事業を立ちあげる際、一般的なシステムベンダーでもクライアントの要望通りのシステム構築は可能かもしれません。しかし、業務面にまで踏み込んだ提案力を期待することは難しいでしょう。ここにこそ当社の大きな優位性があります。 カード会社として50年以上の実績を持つJCBには、多くのノウハウと経験があります。JCBが業務を受託することで、コスト削減のみならず、機能面においても有効性の高い提案を行うことができます。
また、システムやオペレーションの提供を通じて、相手との関係性が深まるなかで、より包括的な決済スキームの提案ができるのも、「ブランド事業」「カード事業(イシュイング)」「加盟店事業(アクワイアリング)」というカード会社として 3つの機能をもつJCBならではの強みでもあります。


カード業界の枠を超えた、
新たなビジネスの創出を目指す。

-「プロセシング事業」の現状や推移について、実例とともにお聞かせください。

現在、流通業界大手セブン&アイ・ホールディングス様のグループ会社である株式会社セブン・カードサービス様、小田急電鉄グループ様、JR西日本グループ様、スーパーマーケット「ライフ」を展開する株式会社ライフコーポレーション様などに委託いただいています。 いずれも本業を行うなかで展開するカード事業を運用するにあたって、JCBへシステムとオペレーションを委託していただいています。
なかでも、セブン・カードサービス様との関係は、JCBが「プロセシング事業」を推進するうえで非常に大きな意味を持つものでした。「JENIUS」の稼働前から同社とは提携関係にあり、「セブンカード」関連業務の受託経験がすでにあったことで、 他社業務を受託する経験とノウハウの蓄積、課題の整理などができていたからです。
その後の小田急電鉄グループ様のクレジットカードやポイントカード、JR西日本グループ様のクレジットカードに関する業務、セブン・カードサービス様で展開されるnanaco関連業務など、プロセシング事業の拡大は、 JCBのカード業務に対する経験と他社様からの信頼があってこそ結びついたものだと言えます。

-今後はさらにどんな展開が期待できるとお考えですか?

まずは、ターゲットの拡大。当初、主な顧客対象としては既存のクレジットカード会社、とりわけメガバンク系列下にないカード会社を視野に入れていました。しかし、現在は、新たにカード事業に参入を検討しているグループ企業が主なターゲットになりつつあります。 以前は提携カードというビジネスモデルが多かったのですが、いまは流通業界を中心に自社でカード事業に参入したいという企業が増えています。まさに、JCBのノウハウが提供できるフィールドです。
加えて、商材の拡大にも力を入れており、デビットカードやプリペイドカード、さらにはiPhoneを使ったApple Payなど、新たな決済スキーム業務の受託も進めています。例えば、AppleとJCBで開発した決済スキームを、JCBのブランドメンバーに提供することができます。Appleとの交渉から導入・開発まで、すべてJCBが引き受けます。こうした商材をご提案することによって、マーケットも広がっていくと考えています。
また、法人カード分野における業務受託も積極的に推進しています。日立キャピタル株式会社様と進めている事業もそのひとつです。巨大な日立グループ各社様の法人カードの発行・運用をJCBが引き受けています。 これにより、日立キャピタル様の業務が効率化され、またJCBの持つ法人商材の導入により事業への貢献を目指しています。
デビットカード分野においても、株式会社セブン銀行様のキャッシュカード・nanacoと連動したデビットカードの発行委託をいただき、運用もはじまっています。

さらにもうひとつ、新たな動きとして、他の国際ブランドの発行・運用業務の受託があります。例をあげますと、VISAやMastercardはカード発行や運用の受委託は行っていません。 そのため、Mastercardとライセンス契約をしたカード会社から業務を受託しようということで、日立キャピタル様からの受託により、その実績をつくることができました。 このようにJCBが持つ商材すべてを活用してお客様に何ができるかを考え、ブランドの垣根を超えたビジネス展開が可能なのも、「プロセシング事業」の大きな特徴のひとつです。


JCBの機能が凝縮したビジネス。
チャレンジングなドラマが待っている。

-「プロセシング事業」の仕事上の面白さはどのような点にあると思いますか?

「プロセシング事業」は、JCBのすべての機能が凝縮した事業です。JCBが持っている資産、商品・サービス・人材すべてが「プロセシング事業」にとっての武器です。顧客である相手企業の事業特性やニーズに合わせ、アレンジ次第でさまざまな提案をすることができます。例えば、オペレーションは相手企業が引き続き行い、システム部分のみを受託するというケースもあれば、その逆のケースもあります。先ほども言いましたが、相手企業が他ブランドのカードを発行している場合でも、それを含めて受託するケースもあります。 きわめてフレキシブルな提案が可能な仕事です。
あるいは「プロセシング事業」の枠を超えたJCBとの包括的な提携スキームを推進していくことも可能です。
さらには、Apple Payに代表されるように、決済分野におけるIT技術の革新は目覚ましいものがあり、 新たな商品・サービスをJCBのノウハウと資産を組み合わせて、より幅広く提供していくことで、これまでにないビジネスの創出につながる可能性もあります。 システムやオペレーションを超えていかに顧客企業へ付加価値を提供できるか。受託開始にいたるまでがゴールでは決してありません。実際のカードホルダーのお客様へより良い商品・サービスをご提供できるよう、 顧客企業と一体となってビジネスを展開していく過程は、社会人として大きく成長できますし、ひとつの形となって成果に結びついたときは顧客企業のみなさんと一緒に喜ぶことができ、その自信は大きな財産になるものと思います。 まだまだスタートして10年にも満たない事業ですので、さまざまな可能性とチャンスを秘めた仕事です。

-「プロセシング事業」ではどのような資質の人材が求められるでしょうか?

もちろん、開発分野ではJCBのシステムやオペレーションに精通し、相応のITリテラシーが求められます。営業分野ではカード発行や加盟店の知識もあり、JCBのみならず業界の商品・サービスやその推進手法などにも知見のある人材が理想です。 そのうえで、相手企業のニーズを的確につかみ、JCBとしてどう実現できるかを考え、説得力のあるプレゼンテーションをするには、ロジカルな思考も必要になります。
しかし、最終的には人間力の問題だと思います。物事を的確にとらえ、分析・判断し、相手の意見をしっかり聞くことができ、自分の言葉で正しく伝えることのできる人間力。さらには周囲への配慮や目配り、諦めない粘り強さ。 こうした基本的な人間力が一番大切な素養だと思います。あとの知識はJCBという幅広い業務フィールドのなかで培うことができると思います。
そして、好奇心とチャレンジ精神。「プロセシング事業」は新しいビジネスですので、何でも吸収しようという好奇心と、新たなことにどんどん挑むチャレンジングな姿勢が求められます。 その意味では、「プロセシング事業」はとてもやりがいと面白さのある魅力的なフィールドだと思います。

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